10月21日、群馬県、新潟県県境にそびえる谷川岳を訪れた。東京から関越道を使うと3時間程度で着く。ずっと行きたいと思っていて、念願かなって初訪問。
朝から曇りがちな空模様で、ロープウェイで天神平、続いてリフトで天神峠まで上がっても、周りの山は雲に隠れて見えなかった。ガイドブックで見る風景と全く違う。残念だなと思ったけれど、とりあえずせっかく来たのだから山頂を目指すことにした。ところが、天神尾根の尾根道を通って歩を進めると、どんどんガスが出て来る。苦労して1時間半程度かけて山頂「トマの耳」(1,963m)に着いた頃には、周りは真っ白。谷川連峰の山々が見えないのはもちろんのこと、20m先も見えないほどだった。気温もとても低く、どうやら0℃前後だったよう。体がどんどん冷えていって、せっかく山頂に到達したのに、耐え切れなくなってすぐに下山を始めた。
下りはルートを変えて西黒尾根という尾根道を通る。このルートが予想以上にハードで、鎖場、断崖絶壁の連続。ツルツルの岩を踏んで下って行かなくてならなくて、何度も滑りそうになった。冷や汗ってこういう時にかくのだと実感。アドベンチャー気分を満喫。
こうして神経と体力をすり減らしながら歩いてると、急に周りが明るくなり始めた。視界もどんどん広がっていく。待ちわびていた太陽が、ようやく顔を出してくれたのだった。今自分が尾根の上を歩いていることがはっきりと分かる。視界を遮るものは何もない。澄んだ空気の中に身を置き、自然に抱かれているような気分。たまらなく気持ちいい。ふと下の谷に目をやると、そこには紅葉の絨毯。朱色、赤色、黄色、緑色、色彩々の木や草が広がっている。秋山万歳!
3時間強かけて下山した頃には、かなり満身創痍。膝は笑っているし、岩を掴んで手は擦り切れていたけれど、気分はとても清清しい。ますます山が好きになった。
この日は、谷川岳に程近いみなかみ町湯檜曽温泉の旅館「なかや旅館」に泊まった。天空露天風呂も、接客も良かったけれど、料理が1番気に入った。
・前菜
・海ない県群馬の山奥のお造り・漬けマグロ
・上州豚の陶板焼き
・いろいろ茸のキノコ汁
・岩魚の塩焼き
・舞茸の天ぷらと野菜の天ぷら
・なかやの「フラン」
・地鶏の揚げびたし
・キンピラうどん
・デザート盛り合わせ
ボリューム満点で、完食すると完全に満腹。豚もキノコも岩魚もフランもとても美味しくて、大満足。たまには旅館もいいものだ。
明日からは、僕が1年強ずっと取り組んできたプロジェクトの仕上げの1週間。週末に良い気分転換が出来た。気合いを入れて、最後まで全力を尽くそうと思う。
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